2004年 11月 24日
映画「ネバー・エンディング・ストーリ-」の原作。と思って読みはじめたんですけど。確か原作者のエンデ自身が「映画と小説とは違う」というようなことを言っていたって聞いたことがあったな。 そのとおりで、映画になったのはこの物語の前半部分だけ。それも結末はちょっと違う。本当の物語はそこから始まる、というか、後半部分のほうがやっぱりこの物語の本題なんでしょうね。 普通に読んでいったら、普通のファンタジー、というか、ただのおとぎ話のようにも読めてしまいます。でもいままで「モモ」や「鏡の中の鏡」を読んだあとでは、なにか話の裏側が気になってしまいました。 とくに教訓的なことを書いているわけじゃないんですけどね。話の構成がかっちりしている、というわけでもないような気もしますし。荒唐無稽な展開もありますしね。それもこれも、主人公が望んだとおりに話がすすむ、という基本があるからともいえるんですが。 そういう「冒険潭」を楽しむ、という読み方もあるんでしょうけどね。いや、ほんまはその方が作者の意図に近いのかな。 主人公のバスチアンが、ついに自分の名前まで忘れてしまう、というくだりは、「鏡の中の鏡」で、名前のついた登場人物が、最後までひとりしか出てこなかったことと、どうもつながっているような気がしてしまいました。大事なのは「名前」なのか。いや、「名前」というのは何かの象徴なんでしょうけど。なんとなく分かるような気がしますが。 ま、あんまり考えんことにしよう。面白かったから、それでよしとして。
by tacobu
| 2004-11-24 00:36
| 本
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