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たこぶ・ろぐ-日本一お気楽な48歳-

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2005年 05月 15日

【マンゴーのいた場所】ウェンディ・マス(金原瑞人訳)

「共感覚」をもった女の子の話。「共感覚」とは、ひとつのものに対して「複数の知覚ができる」ということ。分かりにくいな。この主人公の場合は、あらゆるものに「色」の知覚がある。文字にも音にも、そのひとつひとつに「色」がある、という。実際に居てるらしい。

もちろん、そんなことを人にいったら「頭、おかしいんじゃないの?」ということになり、「わたしは変なんだ」という思い込みになって。

で、それをどう克服するか、という話。カウンセラーにかかったり、同じ「共感覚」をもった人たちと交流したり(今ふうにネットなんかで)。

で、「マンゴー」とは、飼っているネコ。そのネコに死んだおじいちゃんの魂が宿っているに違いないと思っている主人公。でもマンゴーは死んじゃうんですよね。その死をどうやって乗り越えるか。というのも重要なストーリーになってます。

うーん、こうやってまとめて書くと、もっとストーリーを一本にまとめるというか、主題をひとつにしぼった方が、もっと印象深い作品になったんとちゃうかなと思うな。「共感覚」者と、そうでない人とのつながりとか。

家族とか友人とか、そういう「つながり」をどう作っていくか(死んだ人も含めて)、というのが作品のそこに流れるテーマなんでしょうが。うーん、惜しい。あ、でもこれ、少年少女向けに書いてあるからなのか。

by tacobu | 2005-05-15 12:00 |


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