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たこぶ・ろぐ-日本一お気楽な48歳-

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2005年 12月 01日

Tangerine Dream/タンジェリン・ドリーム

ドイツのシンセサイザー・グループ。1970年ごろに結成されたようで。何度かのメンバー・チェンジを経て、1972年からはエドガー・フローゼ、クリス・フランケ、ピーター・バウマンの3人となる。(その後、さらにメンバー・チェンジしたらしいけど)


フェードラ/Phaedrae

1974年発表の通算5枚目のアルバム。バージン・レーベルに移籍した第1弾。シンセサイザーのシーケンサー(同じリズム・パターンで演奏できる)によるスタイルを確立したと言われてます。

初めてFMで、このアルバムの「未完の断章」を聞いたとき、ゾクッとしましたね。今まで聞いたことがないような音楽やったね。
レコード屋さんでレコードを探して。幸運にも売ってたんやな。こんな地味な、というか、マイナーな音楽が。でも結構売れたんやね。
なにしろ「チューブラーベルズ」に続いてリリースされたバージン・レーベルの第2弾アルバムやったしな。当時はバージンといえば「何か新しい音楽を発掘してくれるレーベル」という期待があったしね。まあ、そのとおり、今までにない(日本で紹介されてなかっただけとも言えるけど)音楽をいろいろ紹介してくれたわけやけど。

今でこそシンセサイザーっていうのはメジャーな楽器になったけど、当時はまだまだ「何のこっちゃ分からん楽器」の部類に入ってたと思うなあ。せいぜい「変わった音が出せる楽器」ぐらいに思ってたんとちゃうかな。わざわざ「このレコードはシンセサイザーを使っていません」っていうのを売りにするようなグループもあったぐらいやし。

そんな中で、シンセサイザーだけを使ったグループっていうのはね。一言で言うと「変なグループ」ってことですわな。当時、わたくしも友人らから変やと思われてましたわ。

コンピューターミュージックというと、クラフトワークなんかの「テクノポップ」がメジャーになりましたが、タンジェリン・ドリームは「ポップ」とは明かに違う行き方を目指していましたね。
ほとんどが即興演奏やったっていうこともあるけど。頭で考えて音楽を構成するというより、そのときの感情とかで即興的に演奏するっていうスタイル。まあシーケンサーによる一定のリズムとハーモニーの中でのことやねんけど。

せやけど、よく考えるとその即興のやり方って、ツェッペリンとかの即興演奏と同じ方向なんですよね。つまり彼らは何としても「ロック」をやりたかったんでしょうね。で、使ってる楽器がシンセサイザーで(エドガー・フローゼは時々ギターも弾くけど)ってことだけで。

だから、何回でも聞きたくなるのかも。
それと、シーケンサーの「どんどこどんどんどん」というリズムパターンは、どこか心に響いてくるんですよね。ちょうど和太鼓のリズムのように。それを「メディテーション・ミュージック」のように言う人もいてるけど。わたくしには「瞑想」よりも心躍るようなリズムに思えるんですが。



ルビコン/Rubycon

1975年発表の、通算6枚目。曲の構成により神経を使っているような。そうなると「即興」という部分はどうなるのかな? という疑問もありつつ。しかし完成された音楽という雰囲気はありますな。一枚のアルバムに1曲のタイトルしか付けないところに、自信のようなものも感じられるし。
とはいえ、やってることは前のアルバムの延長戦上にあるんですけどね。というか、このスタイルから脱することは困難やったろうと思うのですな。

それでも、シーケンサーの「どんどこどんどん」(妙な擬音化ですみません)には、やはり心動かされるのであります。



リコシェ/Ricochet

通算7枚目はライブです。まあやってることは相変わらずですが(もちろん即興なので1回として同じ演奏にはならないんでしょうけど)。
珍しくドラムスが入ってまして。これがピンク・フロイドのニック・メイスンじゃないかという話もあるんですけど、真偽のほどは・・・。どっちでもええんですけどね。

ドラムスが入ってるってこともあるんでしょうが、さらに「ロック」っぽいです。一番聞きやすいともいえるかも。ほかのプログレ・グループの音に、よく似てます。



このあとも続々とアルバムを発表していくんですが、あんまり聞いてません。映画のサウンドトラックとかも担当したこともあるらしいですが。そういうのに結構合ってるかもしれませんね。よくTV番組のBGMに使われるのを、最近でも聞くことがあるし。
クラシックの現代音楽祭とかにも出演したことがあるはずで。一度FMで聞いたことがありましたが。まあやってることは同じなので(^◎^;)。

これ以降は時代の波に乗って(^◎^;)、どうやらポップ色の強い方向にいってしまったようです。あんまり聞いてないので良く知らないんですが。1曲の長さも(これらはだいたい10分以上あった)短くなっていったみたいやし。
ま、こういう音楽をまじめにじっくりと聞くというのは、確かに時代遅れなのかもしれませんけどね。

by tacobu | 2005-12-01 12:00 | 音楽


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