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たこぶ・ろぐ-日本一お気楽な48歳-

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2004年 09月 12日

ザ・シークレット・サービス(1993年:アメリカ)

ベテランのシークレット・サービスが、暗殺者から大統領を守ろうとする。ベテラン刑事にクリント・イーストウッド。暗殺者にジョン・マルコビッチ。

どうせ、「間一髪」で大統領は助かるんやろうっていう予想はつくし、ベテラン刑事に対する若手の風当たりとかが強くて、反発を買うけれど、結局はベテランの経験とカンが生きて、大統領は救われるっていうのも、ありがちなパターン。クリント・イーストウッドはあくまでもカッコよく(顔にシワは多いけれど、背筋はシャンとしてるし、はりきりすぎて息切れしてても、どっかカッコいい)、同僚の女性シークレット・サービスとよろしくなっていく。これもお決まりのパターン。

話の大筋は読めてしまって、それでもずっと観てしまったのは、ひとえにジョン・マルコビッチの殺し屋がカッコよかったから。殺し屋が「カッコイイ」とは穏やかでないけれど、映画の中ではクリント・イーストウッドを完全に食ってたな。

ベテランのシークレット・サービスに謎の人物からの挑戦状。こういうとき、映画では二パターンあって、謎の人物=身近な信頼できる人物だった。もうひとつは、全く面識のない異常者。前者はどちらかといえば映画の王道。後者は最近増えてきたパターン。ともかく「悪役」づくりに徹することが出来る。で、この悪役、ジョン・マルコビッチはその異常さにおいてまさにぴったり。その異常を、じつはCIAが作り上げたものだというおまけ付。こういう「スーパーマン」的なものが好きなのも、アメリカらしいというべきか。善人ならシュワルツェネッガー、悪人ならレクター博士か。マルコビッチのレクター博士か。観てみたかったかも。

というわけで、イーストウッドよりもマルコビッチを楽しむ映画でした。



映画の内容とは直接関係ないけど、「プラクティス」のボビー・ドネル役の俳優(ディラン・マクダーモット)が、イーストウッドの親友役で出てましたね。テレビでずっと見続けてた目で見てしまうので、どうも「弁護士が銃持って、走ってる」っていう風に見えてしまいました。テレビの仕事を長くやってると、こういう弊害が出てくるのかも。

それともうひとつ。イーストウッドの吹き替えはずっと野沢那智さんがやってるんやけど、画面の本人がここまで老齢に(失礼!)なってしまうと、声とのギャップ(べらんめえ調とか)が大きくなってくる。本人の声はすでに張りのない、逆に味のある渋い声になってる気がするねんけど。いつまでも「夕陽のガンマン」や「ダーティ・ハリー」ではないぞよ。

by tacobu | 2004-09-12 12:00 | 映画


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