2006年 04月 11日
難しい本よりも優しい本に心ひかれるねえ。なんとなく、雨が続くとね。雨のせいでもないやろうけど。ちょっとのんびりしたい気分なのだなあ。 アヴィの「ポピー ミミズクの森をぬけて」(金原瑞人訳・あかね書房)は、前に読んだ「ポピーとライ」の前編になる話。恋人のラグウィードをミミズクに食べられてしまったポピー。そのミミズク、オカックスはネズミたちを守るふりをして餌にしている。ポピーたちネズミは数が増えて、森を抜けた新しい家に引っ越そうとするのだけれど・・・。 「ポピーとライ」を読んだあとで読んでどうなのか、と思ったけど、そんなことは関係なく面白かったな。ラグウィードとの話がもっと深く語られるのかと思ったけど、あっという間に食べられてしまうのですね。かわいそうに。 で、ポピーの大活躍でネズミたちも幸せに暮らせるようになるんだけど。この主人公が、勇気があって力もあってというのとは全然かけ離れているところが面白いな。これは「ポピーとライ」でも思ったけど。 ミミズクのオカックスとネズミたちの関係とか、寓話的になにかになぞらえて読み取ることもできるけど、まあ素直に楽しめるから、あんまりなにも考えなくてもよさそうにも思えるな。 五味太郎さんは好きな絵本作家のひとりです。ちょっと理屈っぽくて、斜に構えているようなところがあって、でもいやみがナイ。不思議な感じだね。 「こどもとおとなスクランブル・ノート」は、イラストつきエッセイ集のようなもの。なんというか、ものの見方がおもしろいね。ちょっと見方を変えると、こういうふうにとれるのか。そんな話が独特のイラストとともに楽しめます。 こういうのを読むと、普段自分がいかに型にはまった考え方をしてるかっていうことを思い知らされますね。まあ型にはまった考えも、悪くはないんだろうけど。時々はちょっと違った目線で物事を考えるのも楽しいでしょうね。そ。楽しくなくては。人生は。
by tacobu
| 2006-04-11 18:30
| 本
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