たこぶ・ろぐ-日本一お気楽な48歳-

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2006年 09月 19日

読み方、楽しみ方はいろいろで

人によって本の読み方は違うし、同じ本を読んでてもどういう風に読むかっていうのは変わってくるのだな。先日書いたクリスティーの「三幕の殺人」が、僕はとっても面白かったんだけど、あとから読んだぶたこにしてみたら、
「ありきたりの犯人で、ちょっと・・・」
ということになる。まあ、推理小説ですから、どっかに犯人がいてるわけでね。その犯人探しをするのが、小説の中の探偵に負けじと推理をめぐらすのも楽しみなんですけど、僕はどちらかというと、物語の中に入っていってしまうタイプでね。登場人物と同様に迷ってしまう。つまりは作者の意のままに動かされているということかな。とほほ。

でもまあ、そんな読み方もあるのですよ。たとえ推理小説でもね。いやいや、結末の分かっている(犯人が必ず分かるという)推理小説やから、まあ最初から騙されるつもりで読んでるっていうのもあるかなあ。で、「やられたぁ~」とかいって喜んでるんだね。

さて、読み方いろいろでも、バルザックの「ペール・ゴリオ」になると、これはもうじっくりと取り組まざるを得ないっていうか。ともかくぱぱぱっと読み飛ばすってことができない。じっくりっていっても、時間をかけて読むっていうことだけじゃなくて、味わって読むってことと、考えながら読むってことがいるかなあ。いやいや、なんとなく読んでもええねんけどね。というか、今回僕は、たいした考えもなく「長い読み物」と思って読んだんですね。

「ゴリオ爺さん」という題名で親しまれている、バルザックの代表作の一つでね。ここから「人間喜劇」という、当時のパリの風俗を描いた連作が始まるんですな。

なんというか、とにかく細かい描写が多くってね。いやいや単に細かいっていうんじゃなくて。長々と説明した、という方がいいかな。ともかく言葉があふれてくるっていう感じで、どんどん長くなってくるんですな。

バルザックを読むのは初めてかなあ・・・・とよく考えてみたら、昔「幻滅」っていうのを読んだような記憶が。しかしどんな話だったかも覚えてない。けっこう長編やったのになあ。それを読んだ頃は、当時のパリの風俗がどんなんやったかとか、ほとんど知らんかったんやなあ。だからいたるところでちんぷんかんぷんなところがあったはず。僕の理解を超える世界やからね。

今回読んだのは鹿島茂さんの新しい訳でね。題名も原題どおりにしているのは、昔の「爺さん」という表現から解放されたかったようやね。確かにとても読みやすい。古典なんだけど、古典臭さがないというか。すらすらと読める(といっても、とても長いのだけれど)。登場人物の長口上も、冗長な感じがなく読めたな。これはおすすめですな。

当時のパリの風俗というか、社交界の常識が分かっていないと、話がよく分からなくなるところがあるんですね。ぜひとも「訳者あとがき」から読んで、予備知識を得ておくべきやと思います。



いしいひさいちの四コママンガはとてもおもしろい。「がんばれ!タブチくん」以来のファンです。今は朝日新聞の朝刊に連載してて、やっぱり面白い。産経新聞の夕刊に連載していたものを集めたのが「大阪100円生活-バイトくん通信-」。相変わらずのいしいひさいち的お笑いの世界で、楽しめる。

東淀川界隈を(広くは関大までを含む)紹介した「東淀川通信」を、いしいひさいちのマネージャーを務めていた冨岡雄一氏が書いていて、これも面白い。ま、へらへらと読むものですが。



講談社X文庫というのがあるのですね。今まで読んだことなかった。どうやら若い人に人気があるらしい。まあエンターテイメント系で、著者も結構若い人が多い、と勝手に思い込んでるんだけど。なぜって、表紙はどう見ても少女系コミックに出てきそうな美男子がポーズを決めてるし、それがまあ、ちょっとアレかなと思うような絵でね。だから中身もちょっとアレかなと思ってたんだけど。図書館で裏表紙に貼ってある貸し出しの記録を見たら、貸し出しのはんこがいっぱい押してあってね。よっぽど人気があるんやと思ったね。で、こんなに人気のある本は、どういうところが面白いんだろうかと思って読んだわけ。

「英国妖異譚」は、その文庫のシリーズ「ホワイトハート」が募集した「ホワイトハート大賞」で2000年に優秀賞を受賞した作品なのだな。

舞台は英国のパブリックスクールの寮。そこでオカルトな事件が起こり、妖精が見える少年やオカルト好きの(ちょっとワルっぽい)少年なんかが、事件を解決していくっていう、ホラーとオカルトとファンタジーと、ちょっと危ない恋(!)も交えたお話でしてね。

なんというか。面白いっちゃあ面白いんだけど。この大賞の評にもあったけど、前半はそこそこ、でも後半は・・・・もうちょっとひねったらなあ・・・・惜しいなあ・・・・っていう内容やな。まあ十分面白いというか、変なところがないので、作者の力は感じるけどね。最後まで読んでしまったし。読ませるだけのものはあるなと思ったし。すらすらと一気に読んでしまった。まあ暇やったからっていうのもあるねんけどな。でも途中で眠くもならず嫌にもならずっていうところは、うまいんだろうなあ。それだけに、最後はちょっと・・・・



もうすぐバンコクに行くんです。だからっていうわけでもなく、いややっぱりそれが意識にあって「バンコク迷走」なんて本を借りたんだろうなあ。

でもこれは、旅行に行くかどうかは関係なく、タイという国、バンコクという町を知るにはとても優れた案内書ですな。というより、タイの国民性を知る、絶好の本というべきか。ともかく面白く、笑いつつ、バンコクが好きになる。かなりいい加減な国民らしいけれど。なにしろ著者がそのバンコクに大変な愛情を持っているのが分かる。だから読んでいてすがすがしい気分になるんやな。よしっ。バンコク、楽しんでくるぞ!

あ、ちなみにこの本、2006年の7月に文庫版になって。文庫版のあとがきも新しくなっているので「最新情報」と言っていいと思います。
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by tacobu | 2006-09-19 19:27 |


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