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たこぶ・ろぐ-日本一お気楽な48歳-

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2005年 04月 30日

【狂気】ハ・ジン

自分の先生でもあり、婚約者の父親でもある大学教授が脳卒中で入院。付添を命じられた主人公は、教授のうわ言や妄言に、学者を目指す自分の進路に疑問を持ちはじめます。さらに、山村の人々の極貧の暮らしを目にし、進路の変更を決意します。大学院への進学をやめ、官僚になるべく進路を変更することに。ところが進学を取り止めたあとで、官僚には共産党員であることが条件であることを知らされます。そんな主人公を、婚約者は見限り婚約は解消。
何もかも失った主人公は、自暴自棄になって、学生が集まる天安門広場へと向かいます。

この作家、中国人です。で、1985年にアメリカに留学。89年の天安門事件のニュースをテレビで見て、アメリカ永住を決意。その後、作家としてデビュー。「待ち暮らし」で全米図書賞を受賞。という方だそうで。外国人が全米図書賞を受賞すること自体、まれなことなんだそうです。
もちろん、英語で書かれた小説であることが条件なので、英語で書いてはるわけですね。
アメリカ在住の中国人作家というのは、特別珍しくはないんだそうですが、たいがいは「アメリカ在住の中国人」の話を書いているそうで。その1世と2世のあつれきとか。人種差別とか。そういう小説は多いんだそうですが、この人は一貫して中国のことを書いてはるそうです。で、その小説が全米図書賞を受賞したと。

面白かったです。推理小説ふうのところもあり(教授のうわ言から、いろんなことを推理する)、もちろん政治小説でもあり。
背景に天安門があるけど、それほど大きなテーマでもないです。ただ、その天安門の背景にあることがらが、大きなテーマとも言えますけどね。

by tacobu | 2005-04-30 01:18 |


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