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たこぶ・ろぐ-日本一お気楽な48歳-

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2003年 12月 05日

Genesis/ジェネシス

怪奇音楽骨董箱/Nursery Cryme

ジェネシスっちうバンドは、わたくしにはよく分からないバンドでありました。プログレッシブ・ロックの「第5のバンド」みたいなとらえられ方をしてましたかな。彼の国UKでは毎年「ベスト・ライブ・パフォーマンス・バンド」に選ばれてまして、ビジュアル的に秀でたバンドなんやろなあとは思ってましたが。来日もしなかったし、今みたいにビデオが売られるとかいうこともなかったんで「ベスト・ライブ言われてもなあ・・・」。ラジオで曲が流れることもほとんどなかったし。時々雑誌に載ってるピーター・ガブリエルの写真を見ると・・・グロテスクな被り物をしてて、どんな顔かもさっぱりわからん(^◎^;)。そういうライブなんか、という想像だけはつくけど。

どちらかというと「プログレ・マニア」(そういうのがあるのか無いのか)向きのバンドのように思われてまして。わたくしも長い間レコードなんぞは買わずにいたのですが。日本フォノグラムって、ロック向きじゃないレーベルのような気がしたし(先入観で)。

レコードを買ったのはほんまに偶然で、今は無きW堂京橋店にふらりと入ったとき、輸入盤でこのアルバムと4枚目のアルバム(フォックストロット)がカップリングされて廉価になってるのを見つけたんですな。2枚組で3000円やったかな。どちらも「名盤」(この言葉に弱い)とされて、プログレ・レコード100選(10選では無理)には入ってたし、まあ、廉価版ならエエかと思って買ったんです。ジャケットは真っ黒で、オリジナルの不可思議な絵ではありませんでしたが。メンバーの写真もジャケットには載ってたけど、ピーター・ガブリエルはやっぱり化粧をしてて、素顔は不明(^◎^;)でした。

レコードを買ってからも、長い間あんまり聞かずにいたんですが、MDに録音して気軽に聞けるようになってからは、しょっちゅう聞くようになってしまいました。つまり「ハマってしまった」わけですが(^◎^;)。



このグロテスクなタイトルの(あんまりセンスがあるとも言い難い。原題はNursery Cryme;わらべ歌(nursery rhyme)と罪(crime)を掛けてるのか)アルバムは3枚目のアルバムですね。このアルバムからフィル・コリンズ(ds)とスティーブ・ハケット(g)が参加しまして。フィルは最初はアルバイトで雇われてたらしいですが。ウワサによるとこのアルバムから楽器演奏が格段にうまくなったそうです。とはいえ、テクニックで聞かすグループというイメージはありませんね。

「グロテスク」ばっかり言いましたが、内容は素晴らしいです。とくに1曲目の「Music Box」(放題:怪奇のオルゴール;なんで「怪奇」やねん(^◎^;))は名曲ですね。あんまり素晴らしすぎて、あとの曲が聞き映えがしなくなるくらい。歌詞が分かればもっと面白いんやろな。コールの王様とかが歌詞に出てくるから、そういう昔話風な曲の展開なんやろう、という想像はつくけど。

極端な言い方をすれば「ロックをクラシックに近づけた」曲だと思います。そういう曲はほかのプログレ・バンドでもやってたけど、「でもロックのまま」っていうのが難しいんですよね。10分ぐらいの曲の間に、曲想はころころ変わる(最初は中世音楽風、途中で気だるい雰囲気になったかと思ったら、後半はロックしてるし、最後は壮大に・・・って、言葉にすると虚しいなあ(^◎^;))けど、曲に一貫性がありますね。ほんまスゴい曲です。

テクニックで聞かすバンドじゃないと言いましたが、確実なテクニックは備わってます。ピンク・フロイドとかと違って、ほとんどサウンドエフェクト的なことはしていません。シンセサイザーもほとんど使ってないんちゃうかな。でもメロトロンの使い方はうまい。オルガンの使い方も「これぞキーボード」っちゅうロングトーンで決めてくれます。サウンドの要はトニー・バンクス(key)とちゃうかと思うほど(たぶんそうやったんやろう)。事実、彼の奏法を真似たキーボード奏者は多いようです。

それから、やっぱり忘れてならないフィル・コリンズのドラムス。最近は歌手としての活動しかしてないようやけど(それも休んでるのか?)ドラミングは素晴らしいです。ビル・ブラフォード並み。変拍子もなんのその。手数が多いとか、そんなことではなく、ドラムがよく歌ってて気持ちがいい(^◎^)。

リーダーだったピーター・ガブリエルのボーカルは、歌い上げるよりも詩を語るような風。声量もなかったらしいですが。今とはだいぶ違う歌い方です(今の歌い方がどんなんやったか、たしかには思い出されへんねんけど(^◎^;))。よく「演劇的」と言われてて「どんなボーカルやねん(^◎^;)」と思ってたけど、聞いてみると確かに「演劇的」(^◎^;)。物語を語ってますっちゅう雰囲気ですな。



もう一枚の「フォックストロット」は、ジェネシスの代表作という人も多いけど、わたくしは「怪奇音楽骨董箱」の方が好みですね。「フォックストロット」1曲目の「ウォッチャーズ・オブ・スカイ」は確かに名曲だとは思いますが。20数分に及ぶ組曲「サパース・レディ」も確かにいい曲だけど、組曲にする必要があったんかいなと思ってしまいます。ちょっと冗漫な感じがするんですね。もっと切り詰めたら「Music Box」なみの長さで、密度を持った曲になったんやないかと思うんです。

とはいえ、素晴らしいアルバムに違いはありません。「ウォッチャーズ・・・」はロック史に残る名曲でしょう。最初のメロトロンの前奏、続くドラムスとベースの突進を聞くと、気持ちが高ぶってきますな。



わたくしの持ってるのはこの2枚だけでして。このあと「幻惑のブロードウェイ」ちゅう2枚組のオペラチックな大作を発表して、リーダーだったピーター・ガブリエルは脱退。このレコードも発売当時は大変な話題になりましたな。大作のわりにはラジオでよく紹介されてたな。CDになっても2枚組なので手を出せずにいるんですが。まあ、今ある2枚を心ゆくまで楽しむというだけで、ジェネシスはもういいかなとも思ってます。

by tacobu | 2003-12-05 12:00 | 音楽


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