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たこぶ・ろぐ-日本一お気楽な48歳-

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2006年 08月 11日

コロシアムは何をしたかったのだろう

コロシアムというのは、70年代のはじめにイギリスで活躍したロックグループ。リーダーはドラムスのジョン・ハインズマン。彼の超人的なドラムスと、キーボードのデイブ・グリーンスレイドのクラシック調のメロディが特徴。

というのがよく言われるコロシアムのイメージだ。わが家には「アンソロジー」というCD2枚組のベストアルバムがある。おおよその主要な曲は網羅されているらしい。なにしろ、3枚のアルバムと2枚組のライブアルバムを出して解散してしまったからね(その後、再結成されたが)。2枚組CDでほぼ事足りるといったところか。

いや、枚数だけの問題じゃなく、この「アンソロジー」を聞く限り、これぐらいでいっぱいいっぱいでないの? って思うぐらい、音楽の幅がないんですなあ。突出して「これぞコロシアム!」というものがない。やってることはいろいろなんだけど、どれもが心に残るところまでいかないというか、心に響くところまでいかない。ロックなんだから、理屈ぬきに魂にドーンと来て欲しいのに、そこまで行かないんですねえ。

確かに、ジョン・ハインズマンのドラムスはものすごい。「すばらしい」というより「ものすごい」と言う表現がぴったりくるなあ。とくにライブ版の「タイム・マシーン」とか「ロス・アンジェルス」とかを聞くと、なんか理屈ぬきに「たたきゃあええんやろう、おらあ!」と言ってるみたいでね。

ところが、これを活かすだけのメロディというか、音楽構成ができる仲間がいてないねんなあ。グリーンスレイドのオルガンは確かにうまいねんけど、ドラムスに比べるとおとなしめという印象。メンバーが増えてビブラフォンとかサックスとかブラスとかが加わっても、結局ドラムスとの相性はいまひとつという感じだ。

初期の代表曲「バレンタイン組曲」が最も如実。始まりのドラムスの突進とそれに絡むオルガンのテーマはとても印象に残るのに、それを活かしきれないまま曲が進んでいって、いろんな曲想のオンパレードになるねんけど、結局最後は「何がしたいの?」という感じで終わってしまう。時々出てくるフレーズはとてもいい感じなのに、それを活かしきる構成力というものが足りない感じだ。惜しいなあ。

なんかいろいろ考えすぎて、素材を活かしきれなかったってことかなあ。「アンソロジー」の最後に収められてるのは、ライブ版の「ロス・アンジェルス」なんだけど、始まりは「バレンタイン組曲」によく似てる。でもその後の展開が全く違っていて、ひとつのテーマで、力づくで押し切る感じになっていて、これが一番いい出来だなあって思った。

ジョン・ハインズマンの素質が、そもそもそういう「力づくで押し切る」のに向いているんじゃないかと思う。でもコロシアムでは、彼は全く違う音楽作りに一所懸命だったのだな。自分の素養を見誤ったか。あるいは、そんな自分が嫌やったのか。それは分からないけれど。

コロシアム解散後、ジョン・ハインズマンはテンペストというグループを結成した。これも相当面白いグループだったらしいけど。一度聞いてみたいものだ。そこで彼は自分の音楽の答えを見つけたのだろうか。

by tacobu | 2006-08-11 12:00 | 音楽


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