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たこぶ・ろぐ-日本一お気楽な48歳-

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2006年 04月 09日

読まれなかった本たち

自分の備忘録として残しておくんだったら、読んだ感想文だけじゃなくて、「読めなかった感想文」も残しておくべきかな。この本は結局、つまらなかったってことで。最後まで読めなくても。最後まで読んでないのに、つまらなかったって言ってもいいのか。まあいいでしょう。最後まで読めないくらいにつまらなかったってこともあるし。ひょっとしたら読み方というか、僕の能力が小説についていったないのかも。まあ、それでもいいけど。

ヴァージニア・ウルフ「ダロウェイ夫人」(富田彬訳・角川文庫)は、2度目の挑戦やったけど、結局最後まで読めず。ともかくだらだらとした展開にまいってしまったのだな。どうやらダロウェイ夫人が催すパーティの、その一日を追っただけの物語やねんけど、登場する人たちの心の動きを克明に追っていくので、どんどん長くなっていくのですね。その話の流れに乗れるかどうかがこの小説を読み切れるかどうかの境目のような気がするなあ。ぼくはちょっと、無理があった。

スティーブ・エリクソンって、誰か知らんねんけど、「アムニジアスコープ」(柴田元幸訳・集英社)は最初の方を読むとなにがナニやら分からなくって、それがちょっと面白いかなと思って読み始めてんけど。舞台は現在ではないロサンジェルス。山火事の拡大を防ぐため?に方々で火を燃やしている。火事の拡大を防ぐのに火を燃やすのも変な話ともいえるけど。ともかく先に燃やしてしまうということらしい。で、燃やしている間は、その近辺は通行禁止となるので、移動ができなくなって、ロサンジェルスの一角にとどまることになる。例えば(ロスじゃないけど)ラスベガスに足止めとか。僕が読んだところまでだと、空港まで(今は使われていない、という設定)しか行けないとか。

そういう外側の設定と、主人公の行動がなにに基づいているのかっていうのがよく分からなくって。もっと読み進めたらわかったのかな。主人公の男(名前も忘れた)はロスのホテルのスイートに泊まっている(らしい)。愛人がいるのだが、ふたりでラスベガスのショーに出てる女の子を誘拐して、どうするのかと思ったらその愛人と女の子がよろしくなって、男は置いてけぼり。で、どうなるの? どうやら女の子と愛人は仲良くなるらしいけど。話の脈絡がつかへん。もっと読んでいったら、つじつまが合ってきたりするのかなあ。それか、どっかで読み間違えたのか。ともかくなにがナニやらという感じになってきたので、諦めた。

他にも諦めた本もあったなあ。とくにガルシア-マルケスはいけません。短編集を前に借りたけど、最初の話で疲れきってしまった。行間を読む力がいりそうやな。原語やったらもっといいのかも。あるいはラテンの気質というか、性格というか。そういうのが元もとあったら分かりやすいのかも。僕はどうころんでもラテン気質ではないから、あきまへんな。



ここからは読んだ本。レイ・ブラッドベリの「塵よりよみがえり」(中村融訳・河出書房新社)は短編集のような連作集。なかには読んだ覚えがあるなあと思うものがあって、あとがきを読んで分かったんやけど、それまでの短編をまとめた部分もあるんだと。それで、それぞれの短編をつなぐ短い導入というか、繋ぎの話もあって。で、全体として一つのまとまった話になっている。

ブラッドベリは基本的に短編作家なのだな。有名な「華氏451度」は例外中の例外で。「火星年代記」も短編の寄せ集めのようなものやし。

「火星年代記」は人類が火星に移住していく過程を、火星人の衰退とともに描いていて、SFというよりファンタジーに近いような作品やったな。舞台が火星、年代が未来という設定が決まっていて、いろんな話を年代順に並べましたって感じの話やったな。

「塵よりよみがえり」はSFではなくて、スリラーかファンタジーかという話。ある屋敷に集まった、人間ではないものたちの一族の物語。その中にひとりだけ「人間」がいて、狂言回しのようにいろんなところに出てくるわけやけど。まずは屋根裏に住んでいる「ひい」が千回もつくおばあちゃんが、屋敷のできたいきさつや一族の来歴などを話し始めて。人間の子供がなぜここにいるのかという話や、いろんな親戚(!)の話などもあって。さて時は過ぎて現代になってくると、一族の住み家は現代人によって破壊されていくのですね。だいたい一族の存在そのものが否定されていく。そうすると一族は生きてはいけない(もともと生きてないんだけど)。そこでみんな、身を寄せ合うようにこの屋敷に集まってくる。そしてそれぞれがいろんな話をしだして。ということになっていくんですな。このあたり、火星年代記にさも似たりなんだけど。

そしてただひとりの人間である少年が、なんとか「ひい」が千回つくおばあちゃんを助け出そうとするんですね。ひとつひとつの話が面白い上に、全体のこのまとまりもなるほどと思わせる。さすがブラッドベリやな。



土曜日、図書館へ行って何冊か本を借りてきた。ぱぱぱっと選んだら、児童文学を含む外国文学ばっかりになってしまったな。もっと日本語のものを、と思って借りたのは恩田陸と五味太郎。なんとなく、真剣なもの、固いもの、難しいものを読もうという気にならなかったのかも。でも読みたいときに読みたいものを読めばいいや、と思ってる。仕事やないねんし。そのうちまた、いろんな本を読みたくなるやろう。新書とかね。

by tacobu | 2006-04-09 18:28 |


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