人気ブログランキング |

たこぶ・ろぐ-日本一お気楽な48歳-

tacobu.exblog.jp
ブログトップ
2006年 07月 12日

不法移民

最近アメリカでは、メキシコからの不法移民が問題になっているようです。不法に入国できないように国境に柵を設けたり、不法移民を摘発したりということに力を入れているらしい。一方、今のアメリカ社会は低賃金で働く不法移民なくしては経済が成り立たないらしく、ただ厳しく取り締まるだけでは解決にはならないとか。

さて。そんな時読んだのがこの本。フランシスコ・ヒメネスの「この道のむこうに」です。

「サーキット」と呼ばれる労働者がいるんですね。季節ごとに仕事を求めて、定住せずにぐるぐるぐるぐるいろんな土地をめぐっていく。もちろん家族もろとも。綿花の季節には綿花畑へ、イチゴの季節にはイチゴ畑へ。ぐるぐるぐるぐる。しかも「不法」移民だから、移民局の取り締まりにはいつもビクビクしてないといけない。そんな暮らしをしている家族の話。

作者の体験談が多く含まれているらしいですが。だから淡々とした話のようで、現実味があるからすごく深みがあるように感じられる。普通なら「苦しい生活を生き抜いてきた、勇気ある僕たち」みたいな話になりそうなのに、その一歩手前で、ユーモアが生きていてとても面白い。

お父さんが腰を痛めて働けなくなり、どうなるかと思ったら、お兄さんが定職を得て、ついに定住。かと思われたラスト。「ああ、ええラストがこの後あるんやろなあ」と最後の最後まで引っ張っておいて・・・。ううむ、厳しい現実が襲いかかるんやなあ。

というラストから始まる続編が出ているらしい。ちょっと、気になる。まあこのラストでも十分という気もするけど。

by tacobu | 2006-07-12 19:06 |


<< 暑いなあ、の続き      シド・バレットの訃報 >>