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たこぶ・ろぐ-日本一お気楽な48歳-

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2007年 05月 12日

その他の小説雑誌

調子に乗っていろんな小説雑誌を読もうと思ったけど、全部は読みきれそうにないなあ。こういうのはどういう人が読んでるんやろう。評論家とかかなあ。まあ新しもの好きの人とか。僕も新しもの好きなんやけど、とてもすべての「新」にあたるわけにはいかんなあと思たな。人間業やない。ま、適当に読み飛ばす、ということもできそうやけど。例えば連載ものとかね。
そうそう、連載ものとかは、どのみち途中から読み始めることが多くなるわけやけど、これは面白いのかなあ。僕はハナから諦めてしまったけど。読んでみたら楽しいもんなんやろか。わからないままであるよ。

「群像2006年11月号」はほとんど読んだよ。というか、これをほとんど読んで、いやあ疲れるなあと思ったから、後がつづかへんかったのかもなあ。
表紙に載ってる「ヤング・ドーミン」(清水博子)については、日記にもちょっと書いたけど。読みにくい。ああ読みにくい。固有名詞もわかりにくい。句読点も少なくて、ダラダラしゃべる人の話を我慢して聞いているような気分になってくる。それに慣れたころ、話は突然終わる。なんじゃそら。
加藤幸子の「バッツィー」がけっこう面白かった。ううむ、わしってこういうファンタジーものに弱いのかなあ。やや現実逃避的? でもないと思うねんけど。
長編評論、「太宰と井伏-ふたつの戦後」は、ふたりの作家の接点を探りつつ、その背負っていたものがどう影響していったのかを論じている。そうかあ、と思うところあり。まあこういう評論は読み慣れていないので、「こうです」と言われると「そうですか」と納得してしまうのであるな。それでもちょっと「?」と思うようなところもあり。まあ、こういうのを読んでしまうのが、小説雑誌の特徴なのかも。普段なら手に取らない内容である。



「すばる2006年11月号」は特大号。「すばる文学賞発表号」なのだな。「すばる」は「群像」に比べるともっと軽い小説っぽいような気がする。軽い、の意味の取り方にもいろいろあるやろうけど。それにそれぞれ1冊ずつ読んだだけではなあ。おまけに「すばる」の方は、途中でくじけてしまったよ。

文学賞を受賞した2作品(1作は本賞、1作は佳作)、それぞれ面白かったけどね。評にも書いてたけど、「あとひとひねり」というものがあったらなあ。それぞれ結末がある程度読めてしまうというか、結末のあること自体が妙な気分になるような、つまり本編と結末のバランスがあまりよくないのだなあ。どちらかというと、佳作の「テーパー・シャンク」の方が僕の好み。
もうひとつの特集が「エイミー・ベンダー」という作家。知らん人やなあ。短編が4つと、日本旅行記、対談など。結構好きかなあ、こういう色合い。で、日本語翻訳になるとがぜん読みやすい文章になるのだな。まあ当たり前なのだろうけど。

そのほかには「日竹カンパニ」(岡崎祥久)を読んだ。「日竹カンパニ」に就職する作家の話。だが肝心の「日竹カンパニ」についてはほとんど謎のママ。主人公の日常だけが語られる。妙な気分になるなあ。で、これで終わりかいな、という幕切れ。続編があるのかなあ。話は広がりそうなんやけど。

by tacobu | 2007-05-12 00:27 |


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