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たこぶ・ろぐ-日本一お気楽な48歳-

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2008年 01月 20日

【小さな町で】シャルル=ルイ・フィリップ(山田稔訳・みすず書房)

シャルル=ルイ・フィリップっていう名前は初めて見ました。どんなひとだったか。以下は訳者のあとがきから。
1874年フランス中部の町セリィで生まれる。子どものころに大病を患い、発育不全となる。文学を志し、21歳でパリへ。24歳で娼婦と同棲を始めるが、梅毒を病むことに。1909年の12月、カキを食べてチフスに罹り、その後脳膜炎を併発して、その年の暮れに死去。享年35歳。

死ぬ1年前から、パリの新聞ル・マタンに、毎週短編を載せていた。食べるために、ということもあったのだろう。それは49編にのぼる。つまりは死ぬまで続けたということかなあ。
その短編のうち、故郷のセリィを舞台にしたもの28編を集めて、「小さな町」と名付けられて出版されたものが、この本の原著。

小さな町の小さな出来事を、短い文章で描写して、とても味わい深い。起承転結がいつもあるわけじゃない。でも、そこに生きる人たちの生活が見えてきて、いい感じ。
大きな事件が起こるわけじゃないんだけど、読ませてしまうものがあるねんなあ。
そして、いつも身近にある「死」を、軽く受け流すように書いている。悲劇的な話も多いんだけれど、なぜか勇気づけられるような、不思議な味わいのある短編集です。

by tacobu | 2008-01-20 00:51 |


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