人気ブログランキング | 話題のタグを見る

たこぶ・ろぐ-日本一お気楽な48歳-

tacobu.exblog.jp
ブログトップ
2008年 01月 24日

【ぼくの最後の黒い髪】ジャン=ルイ・フルニエ(山口隆子訳・ランダムハウス講談社)

とても衝撃的な題名。扉には老境の紳士(?)の頭から、一本の髪の毛が天に向かって伸びているイラスト。副題には「元若者への助言」
これは、フランスの映画テレビ・ディレクターで作家のフルニエが、自らが老境に入って感じたことを、ときに辛辣に、ときに開き直って(^◎^;)書いたエッセイです。

「元若者への助言」となっているだけあって、「歳をとっても、おもしろいぞ」と思わせるところもあり、「歳をとったんだから諦めろ」と言ってみたり、「いつかはキミも歳をとる」(あたりまえだが)と言ってみたり。
ジョークと諧謔をからめて、いろんな角度から「老い」を語っている。思わず「ふほほほ」と笑ってしまう話ばっかり。
読みようによっては、最近流行りの「×××になれる30の法則」とか「×××な人生のための15章」とかいうたぐいの本の、ネガティブ版(パロディ)ともとれますね。

これを読んで勇気がわくか諦めがつくか、は、ひとそれぞれ、でしょうね。わたくしはもちろん、楽しく読ませていただきましたです、はい。

by tacobu | 2008-01-24 00:41 |


<< 雨、雨      【チグリスとユーフラテス】新井... >>