2008年 01月 25日
どうか、「ディープ・パープル、サード」と読んでください←芥川龍之介風 レッド・ツェッペリンと並び称される、ブリティッシュ・ハードロックの雄(ただし70年代の)、ディープ・パープルですが、初期の頃はプログレ風だったのですね。リーダー(キーボード)のジョン・ロードは、クラシックとロックとの融合を目指していたらしい。 このアルバムのあと、ボーカルとベースがメンバーチェンジ。そのあとも1枚、オーケストラと共演するというアルバムを出しますが、ギターのリッチー・ブラックモアの強い意向で、5枚目の「イン・ロック」で、ハード・ロックに転向。これが成功して、以降ハード・ロックの王者としての道を歩むのですな。 というわけで、このアルバム「サード」は、クラシックぽいです。最後の「四月の協奏曲」では、途中に室内オケが入るっていう構成。はい、まったくロックじゃありません。 ちょこちょこっと、ところどころに後年のハード路線を予想させる(もちろん、今聞くからそう思うんだろうけれど)リフやソロも出てきますが、基本は「楽譜通り」みたい。 アルバム発表は1970年かそこらで、まだシンセサイザーとかが一般でなかった時代。ここではシンプルなオルガン演奏が主体です。もっともジョン・ロードはその後もオルガン一筋、というようなひとでしたけど。エレキ・ギターも、ちょっとしたディストーションはあるものの、まあオーソドックスな使い方。なによりリズム隊がおとなしめです。 今さら目を見張るようなおどろきもなく。楽曲もびっくりするようなものもありません。ちょっと時代を感じてしまいました。 でも、楽曲の構成感は、のちのハード路線になっても継承されたのかな、と思わせるところはあります。無理矢理にでも盛り上げる曲構成。その基盤があったのですね。
by tacobu
| 2008-01-25 00:27
| 音楽
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