2008年 02月 27日
「ブライト・ライツ・ビッグ・シティ」に続く第3弾(と、第2弾は読んでません)。 ニューヨークに住む演劇学校に通うアリソンが語る、セックスとドラッグにまみれたニューヨーク生活。ほんまに大丈夫なんかいなと思うような内容なのであります。なにかというとセックス、何かというとドラッグ。 「妊娠した、あんたのせいだ、中絶するから金よこせ」で5000ドルをせしめて、それで学費を払いドラッグを買いパーティーをする。父親からの仕送りは滞りがち。なにしろ若いネエチャンとヴァージン諸島に逃亡してしまったらしいし。 とんでもないアウトローな話なんだけど、あっけらかんとして語られていくので、なんじゃこりゃあと言いつつ、最後まで読んでしまったのであるよ。 よりどころがセックス、っていうところは、金原ひとみにも通じるところがあるけれど、決定的に違うのは、金原ひとみの小説に出てくる女の子たちが、どこまでも男に寄りかかっていて、その男が自分を理解してくれないことにいつも腹を立てているのに対し、アリソンは男の子とを最初から見下ろしていて、どうせセックスの相手、ぐらいにしか考えていないところが痛快ではある。えっ? 見下ろされてるのはわたくしのことですか? ははあ、気がつかなかった。 それにしても、セックスとドラッグとニューヨークって、どうしてセットで「絵」になってしまうのでしょう。いや、そんな風に見ては、ニューヨーカーに失礼でしょうけど。 ああ、そういえばさっき、細木数子センセイが「ニューヨークっていうところはねえ」とか「ブルックリンっていうのはねえ」とか訳知り顔で相原勇に物申してはりましたが、そういう風にひとくくりにものごとを考えてはいけませんな。かならず物事には裏表があって、あるいは第三面も第四面もあって、一面だけではないのでありますよ。そこんところを分かったように物申すのは、聞いててむずがゆいのであります。 そんな話はおいといて。話の内容としてはそんなに目新しくも斬新でもないのですが、ただあまりにも率直に語られるので、気分は悪くはならないですね。うまく料理されたか。でも、とっても満足、ということもないです。
by tacobu
| 2008-02-27 00:51
| 本
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