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たこぶ・ろぐ-日本一お気楽な48歳-

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2008年 05月 09日

【きみのためのバラ】池澤夏樹(新潮社)

読んだらすぐに感想文。そしたら記憶もそのまま。多少思い入れの強い文章になるかもしれないけれど、それもまたそのときの真実として。

池澤夏樹の短編集。まあちょっと長い目のものも入っているけれど。
外国での話が主。そこで出会った人々、そこの出来事。そんなものがつづられている。題名から察せられるとおりの、なんだか心が温まるような、それでいてちょっとさびしげな、なんともいえない味のある話ばかりである。
大事件が起こる、というものはむしろ少ない。何気なくすごしていたら見過ごしてしまいそうな出来事を拾い上げて、そこに心に残るものを見つけ出す。こういうのは(あんまり好きな言葉じゃないけど)伝統的な日本の私小説という気がします。

実はこの本を読む前、「アサッテの人」(諏訪哲史)を読んだのだが、あまりにも面白くなくて途中で投げ出してしまったのだ。内容は・・・・・・といえるところまで読まなかったなあ。というか、最後まで読まないと構成の全体が見えてこないような話のつくりだった。小説になる前の小説というか。そういうのに共感できないと最後まで読めそうにない。

で、「アサッテの人」が、新しい表現を獲得したのかどうか、ということにはあんまり関心がないのであります。それより、話として面白いかどうかで、あんまり面白くなかったわけ。

で、この「きみのためのバラ」は、その正反対というか、まったく古典的といってもいいくらいの文章の運びで、なんとなく読んでいて安心させられたっていうのもあるなあ。

前にこの作家のを読んだのは、何だったかなあ。同じような、なんともいえない気分に(もちろんいい気分)になったのを覚えている。そのくせ本の題名も思い出せないとは(^◎^;)

by tacobu | 2008-05-09 01:08 |


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